男性の下半身に効く成分を検証する～「アルギニン」

マカと同じように「アルギニン」も多くの男性サプリには必ずと言っていいほど含まれています。

その理由は、精子の量を増やし、勃起力をアップさせる効果があるからなのです。

では、アルギニンは下半身の衰えが気になる中高年男性のための成分なのでしょうか?

答えは「NO!」です。

アルギニンの凄さはそれだけではないのです。

実はアルギニンは老若男女、全ての人たちの健康に役立つものなのです。

（1）アルギニンってどんな物質？

アルギニン (Arginine) は天然に存在する物質であり、準必須アミノ酸に分類されます。

ケガや感染症などの際は、積極的に補給することが推奨されているように、健康の維持にとても重要な成分なのです。

細胞の増殖を活発にして、コラーゲンの生成を促進することにより、傷ついた部分の修復を助けるとともに、免疫反応を活性化させ、感染症を防ぐのです。

まるで「回復魔法」のようなアミノ酸ですね。

（2）子供には必要不可欠なアルギニン

体内では合成されないため、食物から補給する必要があるアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びますが、このアルギニンは基本的に体内でも合成できるので「準必須アミノ酸」とされています。

しかし、子供に限っては例外的に必須アミノ酸という扱いなのです。

その理由は、アルギニンは成長期に特に必要とされるアミノ酸であり、小児期では合成能力が足りないため必須アミノ酸に指定して摂取を進めているからです。

アルギニンは脳下垂体から分泌される成長ホルモンの合成を促進して子どもの身長を伸ばし、骨や筋肉の成長をサポートするのです。

（3）大人にも重要なアルギニン

アルギニンは、疲労の元凶となるアンモニアの代謝を活発にします。

有害物質であるアンモニアを無害な尿素に変換し、腎臓を通って尿として体外へと排出することをサポートするのです。

また、アルギニンには免疫力を高める作用もあります。

体外から侵入してくる細菌やウィルスを撃退する効果がある一方、体内で発生するがん細胞の増殖を防ぐ働きもあるのです。

先ほど「アルギニンは子供が積極的に摂取すべきアミノ酸だ」と言いましたが、成長ホルモンは20歳を境に下降線を描くため、成長ホルモンの分泌を促すアルギニンは、年齢を重ねてもますます重要になる成分なのです。

とりわけ、「いくつになってもセックスを楽しみたい」という男性には欠かせない成分だといえるでしょう。

アルギニンは、体内での一酸化窒素（NO）の生成を促進し、血流を改善させることにより、勃起力をアップさせる効果もあるのです。

（4）アルギニンの副作用

アルギニンは人間の体内でも生成されるアミノ酸なので、摂取量さえ間違えなければ副作用の心配は少ないといえるでしょう。

一般的な成人の場合、1日の摂取量は9ｇが上限とされています。

効果を実感するには3ｇ～5ｇが適量といわれていますので、その範囲を超えなければ問題ないでしょう。

ただしサプリメントの形で摂取する場合は、「中和されているか」を必ずチェックしてください。

元来アルギニンは強いアルカリ性の物質ですので、中和されていない状態で摂取すると、胃腸にダメージを与えるからです。

ですから、中和されていないアルギニンサプリを飲む場合は、酸性のもの（クエン酸、レモン汁、梅干し、オレンジジュースなど）と一緒に摂取するようにしてください。