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不妊につながることもある「射精障害」とは?

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EDや早漏、遅漏など、正常な性行為ができない状態をひとまとめにして「射精障害」と呼びますが、これらは全て男性不妊症の一種されています。

しかし、厳密にいえば「セックスができない」というのと「射精ができない」というのは違います。

早漏や遅漏の男性でも子供を儲けている人は大勢いますので、早漏や遅漏を不妊症の範疇に入れるべきかどうかは難しいところです。

しかし、射精障害の中には深刻な不妊につながるケースもあるのです。

 

(1)射精障害には様々な種類がある

 

早漏や遅漏、EDはあくまでも「満足のいくセックスができない」状態です。

射精が平均より早かったり遅かったりというのは、単なるタイミングの問題ですし、EDの男性でも心因性要因ならバイアグラなどの力を借りれば射精は可能です。

つまり、正常とはいえないまでも射精自体は不可能ではないのです。

一方で「射精そのものが難しいケース」も存在します。

たとえば、精液が逆流してしまう「逆行性射精障害」や、射精することさえ困難な「無射精症」や「無オーガズム症」などがあります。

 

(2)逆行性射精障害

 

正常な射精のメカニズムは、次のような過程になります。

・精嚢で生産された精液が、後部尿道へ

・膀胱頸部が閉鎖する

・精液が後部尿道を通り、体外へと射出される

これら一連のプロセスは反射現象でおこるのですが、何らかの異常があると、この流れに歪みが生じます。

たとえば射精時に閉じなければならない膀胱が開いたままになると、精液が膀胱に流れ込んでしまいます。

これが「逆行性射精障害」です。

体の外に放出されるべき精液が膀胱へと逆流するので、当然ながら精液の量はとても少なく、中には全く出ないケースもあります。

原因として考えられるのは、薬物の摂取や、糖尿病、脊髄の損傷、前立腺などの手術の影響です。

 

(3)無精子症

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精液を尿道へと送るには精路(精巣上体→精管→精嚢→前立腺)の収縮が起こらなければなりません。

「無精子症」はこの精路の収縮が起きなくなった状態です。

いわば精液を送り出すポンプが壊れたようなものなので、オーガズムがあっても全く射精しません。

原因としては脊髄損傷や、糖尿病、骨盤や大動脈の手術による神経障害などが考えられますが、一番多いのが交感神経の障害によるものです。

症状としては逆行性射精障害とよく似ていますが、セックス後に尿検査をしても尿に精液が含まれていないのが無精子症の特徴です。

 

(4)無オーガズム症

 

性行為をしてもまるでオーガズムを得られない症状で、女性でいうところの「不感症」です。

糖尿病や脊椎損傷などの神経障害、抗精神薬の副作用などが原因で起きることもありますが、先天的な心因性要因、つまり生まれつきのケースが多いとされています。

いってみれば「究極の草食男子」という感じですね。

もし「生まれてこのかた、自慰行為をしたことがない」という男性がいたら、この無オーガズム症の可能性があります。

セックスやオナニーをしても快感はないので、性に対する興味はきわめて薄く、恋愛をしたとしても性的欲求の少ない女性を選ぶため、どうしてもセックスレスな関係になりがちです。

 

これらの無オーガズム症や、無精子症、逆行性射精障害は早漏や遅漏と比べると深刻で、不妊につながる確率も非常に高い病気です。

とはいえ、今では治療法もありますので、簡単に諦めてしまわずに医師に相談してください。

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